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海外MBA受験:8.GMAT対策 Part3

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3.対策 前回のブログ(6.GMAT対策 Part 2) にある通り、日本人の多くはVarbalで苦労します。従って、勉強時間の配分もVerbal8割、Math2割のような形になるかと思います。 Verbal 7. GMAT対策 Part 1 で述べた通り、 内容は英語で問題文が書 かれた文法問題(Sentence Correction)、論理問題(Critical Reasoning)、長文読解(Reading Comprehension)になります。これも業界では、それぞれ「エス・シー」「シー・アール」「リーディング」と呼ばれます。TOEICの様に、文 法は文法ひと固まりといった出題形式ではなく、1問目:SC、2問目:CR、3問目:CR、4問目:Readingのように、ランダムに出題されます。 75分で41問が出題され、解答は5択になります。 ひっかけ問題やコツが必要な問題が多く、独学での高得点獲得は難しいかと思います。というのも、公式ガイドブックである The Official Guide for GMAT Verbal Review の解答説明が大変不親切であり、時に混乱を誘うためです。私は アゴス・ジャパン の中山先生の授業を取りました。 私の周りでは、 アフィアンス に通っている生徒も多かったです。GMATは先生の質、及び自分の文法知識レベルに大きく左右されるため、必ず体験授業に出て確認した方がいいと思います。GMATは最後まで苦しむ方が多いため、小銭を惜しんで多銭を失わないようにしてください。 私は、TOEFLを終わらせて100%の力でGMATに集中しました。やむなくTOEFLとの並行を余儀なくされる方も多いかと思いますが、まだ受験勉強開始前の方であれば、今すぐTOEFLに真剣に取り組んでください。すでに受験プロセスに入っている方であれば、9月半ば(つまりは、10月の半ばに結果受領)までは、私はTOEFLを先に終わらせることをお勧めします。並行で勉強を始めると、頭打ちしたTOEFLに対して学び始めのGMATが楽しく思え、無意識のうちにGMATの勉強に時間を割き始めるためです。しかし、9月半ばを過ぎた場合は、コンスタントにTOEFLの試験を受けつつ、勉強はGMATにシフトすべきかと思います。と

海外MBA受験:7.GMAT対策 Part2

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2.難易度 GMATは800点満点で、その構成はMathとVarbalから成ります。AWAについては800点満点とは別に、「AWA:5.0」のように成績表に記載されます。TOEFLが英語を母国語としない応募者に対し「授業についていけるだけの英語力があるか?」をチェックしているのに対し、GMATについては全応募者に対し「入学後に授業についていけるだけの論理的かつ計量的な能力を有するか?」をチェックしているようです。おそらく、論理的な能力をVerbal(SC、CR)でチェックし、計量的な能力をMathで見ていると思われ、両方の能力を証明するためには、両分野で一定の点を出す必要があります。つまり、「Mathは満点だが、Verbalは平均以下」という結果の場合、大学側は論理的能力に疑義を抱く可能性があります。もちろんEssayやAWAの点数からも論理的能力は証明できますが、GMAT単独で見た場合は望ましい点数ではありません。 では、何点必要か?という話になりますが、2008年9月入学の学生平均点(合格者の80%が含まれる点数幅)を見てみると以下のような形になります。 米国MBA(ランキング20位以内) 660~740 米国MBA(同20位~40位) 630~720 欧州MBA 640~720 ご覧のとおり、比較的欧州MBAの方がGMATの平均点は低くなります。これはフランス、スペイン、ドイツなど英語圏外からの受験者が多いことが一因かと思われます。  GMATの点数が高ければ高いほど、有利であることは間違いありませんが、あくまでも論理能力と計量能力を図る目的のため、GMATが低い=不合格、とはなりません。600点などでランキングトップ校に合格する人がいることがそれを証明しております。最終的には、GMATにつぎ込む追加の勉強時間と追加10点が生みだす効果を勘案する必要があり、680点~700点が一つの目処と言われております。 680点~700点を取ることの難易度ですが、客観的に説明することは大変困難です。TOEFLと異なり、「なぜか点が出ない人」と「なぜか点が出た人」が大量発生しております。前述の「点」とは、多くの日本人にとってはVerbalの点数になります。比較的日本人にとって点数の取り易いMathを45点~50点(51点中)に固定すると、680点

海外MBA受験:6.GMAT対策 Part 1

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注意!!2009年5月19日に次世代GMATが2013年より導入される予定との発表がされました(参考: http://www.gmac.com/gmac/TheGMAT/The+Next+Generation+GMAT/ )。従って、2013年以降の受験を予定している方には参考にならない可能性がございます。 TOEFL同様、詳細は mba.com ( http://www.mba.com/mba )に譲り、 本稿でも私が受験時に疑問であったり、不足していた情報を共有いたします。 1.試験概要 私はGMATという名前は聞いたことがあっても、どの様なものか一切分からぬまま受験を開始しました。そこで当たり前のように思われる事から始めます。まずは、mba.comサイト(上述)をチェックすることをお勧めします。 (a)試験内容 Analytical Writing Assessment (AWA), Quantitative Section, Varbal Sectionの3部から構成されます。それぞれを簡単に説明すると以下の通りです。 -AWA 英作文が2問出題されます。それぞれ30分の制限時間の中で、TOEFL iBT同様パソコンに向かって英文を打ち込みます。1問は「論理の展開」、1問は「主張の展開」を聞いてきます。 「論理の展開」(例:デフォルメしてます&本当は全て英文です) 主文: FCバルセロナは、2年前WEBマーケティングを通じて、スペイン男性からのチケット売上を前年比50%伸ばしました。FCバルセロナの幹部は、今年WEBマーケティング支出を2年前よりも2倍にすることにより、売上の倍増を見込んでいます。 問: 上述結論について、説得力を弱めうる反論や説得力を高めうる論理を用いることで、論証しなさい。 答: 問題文は、2年前と今年のサッカー市場を同一と仮定しているが、他チームも近年WEBマーケティングを強化しており、2年前同様の効果が得られるとは限らない。 2年前について、スペイン男性からの売上だけでなく、全顧客からの売上が50%増加した統計があれば、説得力は強まる。 「主張の展開」(例: デフォルメしてます&本当は全て英文です ) 主文: MBA合格には英語力が一番重要な要件である。 問: あなたは、上記の

海外MBA受験:5.TOEFL iBT対策 Part 2

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3.傾向 ETSの統計には他に、「x点をとった場合、全体受験者の内で何パーセントにあたるか」といった統計があります。そこには以下の数値が見て取れます。(全受験者対象、大学院志望者水準の数値を引用) Reading、Listeningセクション 30点:全体の約5% 28点以上:全体の約30% 24点以上:全体の約50% Speakingセクション 30点:全体の1% 28点以上:全体の5% 24点以上:全体の20% Writingセクション 30点:全体の2% 28点以上:全体の12% 24点以上:全体の37% 上記統計の通り、Speakingがもっとも点数が出にくく、次いでWriting、そしてListening、Readingと続きます。また、Speakingは、英語圏とも言えるシンガポールの方の平均が24点であるように、「しゃべれる」だけではなく、発音や発言内容がチェックされているようです。従って、英語圏での生活経験がない方にとっては、Speakingは24点程度がひとつの壁となります。 また、こちらは経験則かつ比較論になりますが、ReadingやListeningは点数が安定する一方、SpeakingとWritingの点数は安定しません。「前回の試験と同じくらい話せたのに、今回のSpeakingの点数が前回よりも4点も低い!」といったことが起こります。 4.対策 英語圏での滞在経験の無い日本人の方を見ていると、多くの方は、R:28, L:26, S:20, W:26のような形で100点を超えているようです。 こうした現実を踏まえ、私は戦略として、以下の点を考えました。 Speakingは23点を目指す。 Speakingでハイスコアが出た時に、無事100点を超えるよう、ReadingとListeningは安定的に28点(全受験者の3割)を取れるようにする。 Writingは25点以上を目指し、文法やスペルミスをなくすことで極力点数のばらつきを減らす。 それぞれのセクションについて、細かい戦術は予備校や参考書に譲りますが、私が重視した点、および勉強法を簡単にご紹介します。(カッコ内は各セクションの自己最高点) Reading(30点) 何にも増して速読力が重要です。文章を二度読みせず意味を取る練

海外MBA受験:4.TOEFL iBT対策 Part 1

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TOEFL iBTの詳細は http://www.cieej.or.jp/toefl/index.html をご覧頂くこととし、本稿では私が受験時に疑問であったり、不足していた情報を共有いたします。 1.試験概要 TOEFLはその形態をPBT (Paper Based Test)→CBT (Computer Based Test)→iBT (Internet Based Test)の変化を遂げ、現在はiBTのみが受験可能です。 受験の申し込みはWEBか電話で行い、日本各地で主に週末に行われてます。開催日は9:30集合が基本となります。受験料は1回170ドル(試験7日前までの申し込みの場合。4日前~6日前の場合は195ドル)となります。 試験会場には、パソコンとヘッドセットが数多く置いてあり、指定された席でパソコンに向かって試験を受けます。Reading(長文読解)→Listening→休憩(10分)→Speaking→Writing(英作文)の流れで出題され、計4時間程度のテストになります。各セクション30点満点で計120点満点となります。 着席前に渡される鉛筆とメモ紙、およびパスポート以外は原則会場に持ち込めません。 2.難易度 多くのMBA校は100点をひとつの基準にしていると聞きます。しかし、ハーバード大学では109点以上を要望するなど、大学に応じて基準は異なるようです。 これから試験を受けられる方にとって、TOEFLがどれほどの難易度であり、100点がどれくらいのものか悩むところと思います。TOEFLテストを作成しているETSによると、2008年1月~12月のテスト結果に関する統計は以下の通りです。(詳細は こちら (英文)) ・大学院志望者平均 R: 21.6, L:21.3, S:19.8, W:21.5, 合計:84 ・日本語を母国語とする受験者平均 R:16, L:15, S:15, W:18, 合計: 64 ・シンガポール人平均 R:25, L:26, S:24, W:26, 合計:100 この通り、100点という基準は英語圏で生活したことのない方にとっては、さほど容易ではない水準となります。 TOEICとの比較では、私一人の統計値となりますが、以下を参考にしてください。 学習開始時:TOE

海外MBA受験:3.全体スケジュール

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他の物事同様、プロセスを進める前に全体のスケジュールを俯瞰して、準備を進めることがMBA受験にも重要です。事前準備期間を含め、以下の期間に区分すると、目標とアクションが整理されて良いと思います。 ・事前準備期間 ・TOEFL対策期間 ・GMAT対策期間 ・レジュメ、Essay対策期間 ・出願期間 ・面接対策期間 本稿では事前準備期間のみを取り上げたいと思います。この期間は、全体プロセスを効率的かつ効果的に進めるための準備をすることが目標です。プロセス後半になると、上述の期間がそれぞれ重複し始め、精神的・時間的に余裕が無くなって来ます。そこで、入念な準備が必要となります。想定されるアクションは以下の通りです。 年間スケジュールの策定 予備校選び 卒業証明書、成績証明書の手配 パソコン購入、メールアドレスの設定 電子辞書などの付属機器購入 1.年間スケジュールの策定 絶対に予定通りには進みませんが、上記の期間に分けた上で、○月までにTOEFLで100点を超える、○月までにEssayカウンセラー代50万円を用意する、など具体的な予定策定をお勧めします。イベント毎に対応していると、定期預金解約や有望な株式の売却を迫られたりします。また、TOEFLは試験の予約がすぐ埋まるため、明確な予定が無いと、「受けたくても受けられない」「受験日が予備校の日と重なった」などの悲劇が生じます。 また、TOEFLはテスト結果がわかるまで、受験後3週間を要します(GMATは受験後即時に結果が出ます)。従って、予備校のカリキュラム選択期限や出願締切日に結果が間に合うようにテストを組み込むことも重要です。 2.予備校選び 様々な予備校がありますが、多くの学校はマンツーマンではなく講義形式のため、授業予定が事前に決まってます。希望の授業が、自分の希望通りに受けられるわけではありません。例えば、「TOEFLのテストを8月第1週に予約し、その準備としてTOEFLのWriting対策授業を7月にとろうとしたが、開講されてない」などの事態が発生します。テストのタイミングと受講するカリキュラムについて、具体的日程を予定表に書き込みながら、予定を立てるべきかと思います。 予備校の選択肢については、TOEFLやGMATの項にて後述したいと思います。 3.卒業証明

海外MBA受験:2.海外MBA受験について

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MBAそのものは知っていても、MBA受験に何が必要かについて無知だった私の経験から、「海外MBA受験に必要なもの」をご紹介します。 1.受験の条件 経営学の大学院にあたるため、基本的には大学の学部以上の卒業学歴が求められます。また、学費を納められるだけの経済状況にあること、および海外VISAの取得が可能な経歴が求められます。 2.必要な書類や手続き全般 大学により差はありますが、9割以上の大学は以下の書類や手続きを要求します。それぞれの書類概要は後述します。 (1)TOEFLの点数 (2)GMATの点数 (3)大学の卒業証明書 (4)大学の成績証明書 (5)レジュメ (6)Essay (7)推薦状 (8)受験費用 (9)面接 3.全体スケジュール 大学により差はありますが、おおよそ以下の流れで進みます。 8月頃      各大学、Essay課題や締切日をウェブに掲載 10月~11月  First Round締切 12月~1月   First Round結果発表 1月~2月    First Round結果発表、Second Round締切 3月       Second Round結果発表、Third Round締切 5月       渡航手続き 7月       サマースクール 8月~9月   MBAコース開始 4.受験費用(概算) 独学の度合いによって大きく変わります。英語力に不安のある方は、少なくとも100万円は事前に覚悟しておいた方が良いと思います。概算ですが、以下のような費用が発生し得ます。 TOEFL予備校:30万円程度 GMAT予備校:30万円程度 Essayカウンセラー:50万円~100万円程度 出願費用:1万円~2万円/校 TOEFL受験:2万円/回 GMAT受験:2万円/回 もちろんこの他に、書籍代や電子辞書代などの出費もあります。 5.合格に必要な条件 (1) 明確な 将来(人生)の目標とMBAを目指す理由 (2)上述目標に説得力を与えられる個性(職歴、学歴といった経験や、思想、強み等) (3)英語力と学力(数理的能力) (4)資金 他にも色々とあると思いますが、これらの条件は「合格に必要」であって、「MBA目指すために必要」というわけではありま

海外MBA受験:1. 自己紹介

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海外MBA受験には、年齢、職歴、GPA、英語力が大きく影響するため、皆さまのベンチマークとして自己紹介をさせていただきます。 受験開始時のデータ(08年1月時点) 年齢:31歳 職歴:8年弱 GPA:3.1 英語力:TOEIC 935点(海外での1か月以上の生活経験なし。受験英語をベース) 09年4月末現在の合格校、および補欠校(Wait List)は、以下の通りです。 合格校 IESE Business School, スペイン (FT:12, BW:9, EC:2) Texas Austin, McCombs, 米国 (FT:49, BW:21, USN:18, EC:48) UNC Kenan-Flagler, 米国 (FT:45, BW:17, USN:20, EC:49)    Indiana Kelley, 米国 (FT:60, BW:15, USN:22, EC:42) Georgetown McDONOUGH, 米国 (FT:40, BW:-, USN:19, EC:-) Wait List New York University, 米国 (FT:10, BW:13, USN:11, EC:8) UC Berkeley, 米国 (FT:31, BW:10, USN:7, EC:6) FT: Finaicial Times, Global MBA Rankings 2009 BW: Business Week Business School Rankings & Profiles USN: U.S. News Best Business Schools EC: Economist Intelligence Unit また、社内選考合格後から今日までのスケジュールは以下の通りです。 08年 1月 社内選考合格 3月 TOEFL対策開始 6月 GMAT対策開始 7月 Essayカウンセラー契約 9月 Essay対策開始 10月~11月 First Round出願開始 11月~12月 面接(First Round) 09年 1月 Second Round出願開始 2月 面接(Second Rou

海外MBA受験:目次

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2008年1月末に海外留学候補生として選ばれてから約1年間の受験生活を振り返りたいと思います。 MBA受験についてまとまった情報の取得に苦労した経験を生かし、今後受験される方へ情報を共有いたします。 また、受験プロセスにて得られたより普遍的な考えをまとめることも目的です。 自己紹介 海外MBA受験について 全体スケジュール TOEFL iBT対策 Part 1 TOEFL iBT対策 Part 2 GMAT対策 Part 1 GMAT対策 Part 2 GMAT対策 Part 3 ESSAY対策 Part 1 ESSAY対策 Part 2 出願 面接 合格発表 Wait List   次のブログ「 海外MBA受験:1. 自己紹介 」 留学 ブログランキングへ