投稿

12月, 2013の投稿を表示しています

年の納めかた

近年、年末がおっくうです。 というのも、上司は年末年始を気兼ねなく過ごしたいので、気になっている宿題を年末のぎりぎりになって部下に渡し「年明けにでもじっくり話そう」とのたまいます。 そして、それを受けた部下は、さらなる部下に対し「年明けにでもじっくり話そう」とぶん投げます。 こうして、トップが気兼ねなく年末年始に鼻毛が伸ばせるよう、底辺の人たちは必要なんだかよくわからない仕事を年末の最後の日になって受け取ります。 そして、上司はこう言います。 「みんなも年末年始はゆっくり休んで鋭気を養ってくれ。来年もよろしくな!」 しかし年始早々から宿題への答えを期待されている部下は、年末年始、仕事が気になって仕方ありません。 まぁ休んでいられないほど忙しい方も多いので文句は言えませんが、仕事の渡し方としてはあまり褒められたものではないと思います。こうやって受け取った仕事は、大掃除の時に引き出しの奥から出てきた「どうでもいい仕事」に思えてしまうのです。 今年は、とあるプロジェクトのバリュエーションと成長戦略策定を、お歳暮としていただきました。ちょっとお歳暮にしては重すぎます。

(書13−43)『不格好経営 チームDeNAの挑戦』 南場智子

イメージ
【送料無料】【日経2冊で5倍】不格好経営 [ 南場智子 ] 価格:1,680円(税込、送料込) 最高におもしろい一冊です。経営者を目指そうが、起業希望だろうが関係なく、ひとつのエンターテイメントとしておもしろい。さらに起業や経営者を目指すならば、心をかき立ててくれる一冊です。 マッキンゼーで一流のコンサルタントであった南場智子さん。結果を見てからでは、誰もが「そりゃ、マッキンゼーのコンサルタントだったら成功するでしょ」と言うと思います。でも、本人曰くその逆。 「コンサルティングで身につけたスキルや癖は、事業リーダーとしては役に立たないどころか邪魔になることが多い。今でも苦しみながら「unlearning(学習消去」を続ける毎日だ。」  「自分が経営者だったらもっとうまくできるんじゃないだろうか。なんでもっと思い切った改革ができないのか。なぜ中途半端に実施するんだ。私だったら・・・。もしそんなふうに感じているコンサルタントがほかにもいたら優しく言ってあげたい。あなたアホです。ものすごい高い確率で失敗しますよ、と。」  だからこそ、この本に書かれているのは経営ノウハウとか、戦略論とか、そういった抽象的理論ではありません。日常に起こる現場の具体的なドタバタ劇なのです。そして、これが実際なのだと思います。自分も曲がりなりにも新規事業を立ち上げているため、ちょっとわかります。 だからこそ、MBA留学を目指す人も、留学する前に読んで欲しい。南場さんの言うことに自分も同感です。 「成長を加速させ一流のビジネスマンになるためにビジネススクールで学ぶことは役に立つかとよく訊かれる。自らの経験から率直に話すと、私はかなり懐疑的だ。(略)ビジネススクールに行くことで人脈ができるのでは、ともよく訊かれるが、そうも思わない。逃げずに壁に立ち向かう仕事ぶりを見せ合うなかで築いた人脈以外は、仕事では役に立たないと痛感している。(略)ビジネススクールに行って人脈をつくりたいなどと思っている人がいたら、今日明日のあなたの仕事ぶり、仕事に向かう姿勢こそが人脈を引き寄せるのだと言いたい。」  久々に怒涛のように読み切りました。悔しいけど、本当におもしろい一冊です。

コーヒーメーカー、ようやくゲット

イメージ
ずーーーーーっとコーヒーメーカーを探し続けて、ようやくゲット。といっても、いわゆるコーヒーメーカーではなく、フレンチプレスなのですが。 ネスプレッソは持っているのですが、グビグビ行きたいときにはやはりドリップコーヒー。ということで、イケてるコーヒーメーカーが欲しくて欲しくて。 ただ、いなんですよ。イケてるやつ。デロンギは高いし機能性低いみたいだし。サーモスは、なんだか機械的だし。ほんとに片っ端から探しました。ほとに、向かいのホーム、路地裏の窓、旅先の店、新聞の隅、いるはずもないのに探しました。 こんまりさんの本を読んだら「ときめくものを揃える」ことに強く共感し、ときめきを求め続けていたら1年くらいたってしまったのです。 んでようやく、FrancFrancのフレンチプレスに決定。 機能性はコーヒーメーカーに劣りますが、フレンチプレスというアナログならではの風合いがイイ!!さらには、取っ手が木製というのもアナログ感を強めていてイイ!さらには、フレンチプレスの方がコーヒーが美味しく飲める!僕は味がわからないので、正直よくわかりません。が口コミではそういう噂です。 このフレンチプレスはFrancFranc限定商品のようで、店頭かオフィシャルHPでしか購入できません。ちなみに店の方が安い。 【FrancFrancオフィシャルHP】 http://www.francfranc.com/shop/g/g1101040032101/ フレンチプレスだと、ハリオのティープレスも惹かれたのですが、木のおしゃれさが首一つぬけてFrancFranc勝利となりました。 毎日にくつろぎのひとときをハリオール・ブライト THJ-4SV HARIO(ハリオ) 価格:2,126円(税込、送料別)

(書13−42)『男の作法』 池波正太郎

イメージ
【送料無料】男の作法 [ 池波正太郎 ] 価格:1,365円(税込、送料込) 池波正太郎さんも冒頭で言ってますが、池波さんの生きた時代と現代では異なる部分も多く、すべてがすべて「なるほど」となるわけでもありません。ただ、生活するために生きるのではなく、生きたいと思う形で生活する姿には共感しました。 とくに男が自由に使えるお金の価値については、「その通り!」と言いたくなる内容。若手の頃は先輩におごってもらう日々を過ごしながら、自分に後輩ができても常に割り勘を貫き通す男をみると、だせぇなぁと思っちゃう僕にとっては、男のお金は本当に大事です。 無駄遣いしたい訳ではないのですが、無駄遣いできる余裕が欲しいのです。 最後に、仕事への姿勢について。 「楽しみとしてやるのでなかったら続かないよ。どんな仕事だって。努力だけじゃ駄目なんだということ。ガムシャラな努力だけでは、それが実らなかった場合、苦痛になる。ガックリしちゃう。これでは長くやっていけない。仕事というものはそれが何であれ、一種のスポーツのように楽しむ。そうすることによってきっと次の段階が見つかり、次に進むべき道が見えてくるものですよ。」

(書13−31〜41)『新書太閤記1〜11』 吉川英治

イメージ
【送料無料】新書太閤記(1) [ 吉川英治 ] 価格:777円(税込、送料込) 吉川英治の『三国志』に次いで大好きな『新書太閤記』。これで何回目の読破となるかわかりません。でも、読むたびに味わいが変わるから、いい本との出会いって最高だなと思います。 高校生の頃に読んだ時は、純粋に秀吉の成り上がりが楽しくてワクワクしながら読んでました。でも今回は、信長や秀吉の人生観にちょっと凹みながらも憧れて読みました。 「死中に活を求める」 無謀なのかもしれないが、誰もが逡巡する一瞬に体ごと飛び込んでいく姿勢に、多くの人は心を打たれるのではないかと思うのです。 人生50年。いつ死ぬかわからない人生逡巡してどうする。どうせ死ぬなら、大きな花を咲かせて死んでやる。いつ死ぬかわからないからこそ、日々を最後の最後まで生ききってやる。そんな気持ちが、前人未踏の世界を作り上げたのだと思うのです。 そう思うと、いま自分が思い悩むことなど小さなこと、命を失うことなどないのだから。と想い、ちょっと凹むのです。 最後に、心にのこった部分を自分のために書き写します。 「おことらのように、醍醐とは、こう書いたやら、ああ書いたやら・・・などと首をひねったり、筆の穂をなめたりして、この多忙な一日を暮らしていては、何と、今日のように、日月も世情も、車輪のごとく早く移り変わりてゆく時勢にあって人寿一代の限りある身をち、いったいどれほどな業ができると思いおるぞ。秀吉には到底、そんな暇はない。醍醐と書くべきところを、大五としても、がいがい、書面をうける方の者には、読み心があるゆえ、用向きの見当はつくであろう。・・・それでいいのだ、今の世はな」 「彼がひとりひそかに珍重している座右銘は、(略)離という一文字であった。(略)何でもないようだが、彼の眠り上手のこつも離れ心であった。 焦燥、妄想、執着、疑惑、早急、あらゆる事々のきずなをも、一瞬、両のまぶたで断ち切って、一切白紙の心になって寝てしまう。また瞬時にして、ぱっと醒める。 これが思うままにできるようになると、醒めるも快、眠るも快、百事、この世は快ならざるものはなくなってくる。」 

(書13−30)『十津川警部 十年目の真実』 西村京太郎

イメージ
【送料無料】十津川警部十年目の真実 [ 西村京太郎 ] 価格:660円(税込、送料込) 内容はいつも通りといえばいつも通りのものですが、それでも読んじゃうのが西村京太郎。マンガみたいなものですかね。結局、主人公が勝つのはわかってるんだけど、ドキドキしちゃう読み物です。 それにしても、西村京太郎の作品は、テレビドラマよりも本の方が圧倒的におもしろいと思うのは僕だけでしょうか。 終盤のスピード感は圧倒的に本に軍配があがりますし、テレビだと山村紅葉さんが残念でして。。。

(書13−28〜29)『チーム・バチスタの栄光』 海堂尊

イメージ
【送料無料】チーム・バチスタの栄光(上) [ 海堂尊 ] 価格:500円(税込、送料込) 『ブラックぺアン1988』でも書きましたが、やっぱりスッキリします。心荒れるサラリーマンにとって、平日通勤電車の一冊であって、気軽に読めるけれども「よし!俺もがんばるぜ!」って思わせてくれるのが海堂尊さんなのです。

(書13−27)『森林異変』 田中淳夫

イメージ
【送料無料】森林異変 [ 田中淳夫 ] 価格:798円(税込、送料込) この前紹介した『里山資本主義』はいまでも書店の目立つコーナーを占めていますが、実際の里山はこちらの本にあるような気がします。 森林あふれる里山ではなく、森林があふれすぎる里山や森林が禿げきった里山がこの本にはあります。 これまで日本の林業というと、価格の安い外材に圧倒され、あえぎ苦しむ弱者のイメージを持っていましたが、どうも現実は異なるようです。あえぎ苦しむ姿は、決して外材のせいではなく、林業界が自ら招いたものなのです。 戦後復興時の大型木材需要に応えるには国産木材では足りず、必然的に外国から木材を輸入する形となりました。伐れば売れる時代は、植林なき伐採を推し進め、山は一気に荒廃します。 同時に、柱が部屋の中で露出する和風の家は減り、柱が壁の裏に隠れる洋式の家が増えることで、柱の美しさよりも機能性が重要性を増します。そして、吉野杉のようなブランド木材以外は、安値で買いたたかれる状況が発生します。 一方、林業界は復興時の補助金依存の体質から脱却できず、小売価格の下落に対し技術革新や産業効率化で対抗することができません。自ずと、小売価格の下落はそのまま山林保有者へのしわ寄せを引き起こし、さらなる山林の荒廃を推し進めます。 こうした現実が、統計数値とともに描かれています。『里山資本主義』では里山の美しさに心打たれましたが、『森林異変』ではその裏面を教えてもらいました。