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ベトナム進出の前に必要な準備

ベトナム進出について、様々な経営者から相談を受けます。つい先日も、京都の和菓子屋さんやIT関連サービス業の方から、ベトナム展開に関するコンサルを依頼されました。 私としては、コンサルがメインの仕事ではないので、そこでお話する内容をここに書いていきたいと思います。 現地の日系企業?ベトナム企業? 私は、ここ5年間、ベトナムに日系ITベンチャーを進出させる仕事をしてきました。 海外進出と言っても2種類あります。1つは、海外にある日本企業相手にビジネスするもの。もう1つは、現地企業相手にビジネスするもの。 IT系のサービスだと、そのほとんどは日系企業むけに海外展開しています。しかし、私の場合は、後者の現地企業、つまりベトナム企業相手にビジネス展開を進めてきました。 正直、まだまだベトナムでお金を稼ぐのは難しいです。とにかくお金払いが悪い。給与水準が低いため、ツール導入するよりも、1人追加で雇って解決したほうが安い。さらには、類似のサービスがたくさん存在し、品質が非常に悪いですが、とにかく安い。ですので、日系企業相手にしたほうが短期的にはお金を稼げます。これは確実です。 だから、日系のIT企業の海外進出の多くは、現地にある日系企業向けになっています。理にかなっているからです。そうした現地日系企業の経営者の多くは「今は日系企業で実績をつくり、のちのち現地企業に進出する」とおっしゃいます。 しかし、そこに問題があります。 日系企業からベトナム企業への営業シフトは難しい 日系企業の実績は、現地企業にほとんど評価されません。日本のサービスに対して、一定のリスペクトはありますが、だからといってお金を払ってくれるほど甘くないです。 このため、営業先を日系企業から現地企業に舵を切った時に、大きな売上の減少が生じます。昨年対比◯◯倍とかで事業計画を決める本社からすると、なかなか受け入れがたい事実です。 日系企業の実績が使えない、売上が落ちる、という状況で現地責任者が現地企業に舵を切ると思いますか?100%ありえません。 結局、海外に出ても限られた日本企業の売上を取り合うことに終止してしまうのです。 なぜベトナムに出たいのか、その初心を紙に書いておく もし、皆様がこれからベトナムに進出するなら、ベトナム現地企業向けにビジネスをするのか、日系企業向けにビジネスするのかは明確に分けておくべきです