アストゥリアス地方でシードラを一気飲み

オビエドやヒホン(Gijon)があるアストゥリアス地方はシードラ(Sidra)というリンゴのお酒で有名です。っていうことを今回の旅で初めて知りました。

オビエドの街にでると、ポツポツと「Sidreria」という看板を掲げたバーっぽい店が目につきます。~riaと言う名はスペイン語では~屋という意味になるため、シードラ屋という意味であることは分かったのですが、なんじゃそりゃって?

どうもガイドブックによると、アストゥリアス伝統の飲み物らしいじゃないですか。さらにガイドブックの写真には、極めて異様なスタイルでバーテンダーがシードラと思われる飲み物を注いでいます(下の動画を参照してください)。こりゃ飲むしかないと。そこでヒホン(Gijon)観光ついでに飲んでみました。



アルコール度数は6%程度で、リンゴ風味のシャンパンに樽の香りをつけた感じです。さほど炭酸は強くないため、夏場などはグイグイっと飲めてとてもリフレッシュします。そして何よりも安い。750mlで約2ユーロ弱ってところでしょうか。

衝撃的だったのは、あの異様なスタイルでの注ぎ方は見られず、代わりに瓶の上に巨大なリンゴ型マシーンが。リンゴ横のボタンを押すと、ふた筋のシードラビームが激しくコップの底を打ちます。「ショココココ」っていう何とも寂しい音が響きます。シードラにも遅ればせながら産業革命の波が。。。さらには、このリンゴマシーンは中国製。グローバリゼーションの波まで痛感。
アップルマシーン
メイドインチャイナ

鼻水とか言わないで

そんな事を考えながらチビチビやっていると、右横の座っているおばあさんがチラチラと僕を見ています。こうした視線には慣れているので、定番の「SOY JAPONES. Pero vivo en Barcelona」 という返しの文章を頭で準備し始めた時、おばあさんは僕の肩を叩き「チビチビやるな。一気しろ」と言うのです。どうもバーテンが異様なスタイルで注ぐのも、リンゴマシーンが存在しうるのも、シードラの風味を増すためであって、風味が無くなる前に飲むのが流儀のようなのです。一気に飲める分だけを注ぎ、一気に飲む。

100年後の西部劇では、哀愁を背負った男がバーカウンターで中国製のリンゴマシーンのボタンを押しながらぐびぐび一気飲みをする姿が見られることでしょう。

シードラのニヒルな魅力に魅かれた僕は、シードラ博物館にも足をのばし生シードラを堪能。さらにはオビエドで、あの異様なスタイルを見るために一気、一気の嵐。シードラはそのフレッシュな飲み口と相まって純体育会系の飲み物と認定したいと思います。
シードラ博物館で樽出しシードラを一気
伝統のシードラスタイルで一気


※シードラマメ知識
シードラはシードラ用のリンゴ(酸味の強いもの)を使用
スペインシードラ以外にも、様々なシードラが世界に存在(アップルサイダーなど)
広義のシードラ(サイダー等含む)消費量では米、独、仏についでスペインは4位
スペインシードラの大半(80%)はアストゥリアス地方にて生産
アストゥリアス地方の中でもヒホン(Gijon)に工場が集中
近年はリンゴを輸入しているとのこと


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