欧州MBAへの潮流は一時的?

近年、欧州MBAへの出願者が増えているようです。 


2010年6月末までの1年で、欧州のMBAスクールは総計85,000のGMATスコアを受け取ったそうで、2006年度と比べると90%の増加とのこと。同期間中の世界全体平均が30%の増加であることを考えると、欧州への傾斜が見て取れます。インド及び中国からの出願者増加が主要因の様です。

ここからは私の想像ですが、本傾向には3つの要因が考えられます。

1)米国経済の低迷
出願先の国家経済は卒業後の就職先に影響します。欧州の経済も低迷しておりますが、米国経済が絶好調であった2006年と比べると、欧州経済の魅力が相対的に増したと言えそうです。

2)中国の欧州傾斜
エアバスやフォルクスワーゲン、ZARAやネスレなどが積極的に中国進出を進める中で、中国学生の中に欧州への関心が高まりつつあるのではないでしょうか。これも、米国からのシフトと言うより、相対論です。今まで低かった評価が、相応に評価されてきたということです。また、中国の場合は英語力の問題から欧州を選ぶ可能性も否定できません。

3)学生間での差別化
中国やインドでも既に米国MBAホルダーは増えつつあるため、就職時の差別化を求めて欧州を狙う学生が増えているのではないでしょうか。僕がこれにあたります。

なお、為替レートも理由の一つと考えましが、米ドル/ユーロとルピー/人民元の為替レートにおいて、2006年と大きな差は見られませんでした。また、具体的なデータはありませんが、ビザのとり易さなども要因に挙げられそうです。

(1)の経済問題は別として、(2)と(3)は長期的な傾向と言えそうです。欧州希望者の方にとっては競争激化に繋がりますが、欧州で学ぶ僕としてはこの傾向は続いて欲しいものです。


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