失われつつあるブランド

ニューヨーク・タイムズは僕の中では一流の新聞でした。別に毎日購読していた訳でもなく、ただニューヨークという響きが、英字新聞であるということが、一流誌と僕に思わせていたのでしょう。しかし、今回の震災に関する一連の記事を目にし、一流というには少々雑すぎる新聞紙であることに気づかされました。

GEが反論した原子炉に関するNew York Timesの記述 

日本総領事館が陳情を入れたInternational Herald Tribuneの風刺画 

1件目の記事については、情報が十分に述べられていないというもので、僕にとっては最悪の部類に入ります。というのも、世間において自明でない事象を説明する場合は、ある程度の詳細情報を添えることが出版社の義務だと思うからです。自明で無い事象を、限られた情報でのみ説明した場合、多くの読者はそれが事実だと信じてしまいます。もちろん、全てを説明することは不可能ですが、そのさじ加減が出版社の腕の見せ所なのかと思います。この点において、New York Timesはかなり雑な記事を書いてしまいました。

2件目の記事は、なんとも残念な感じがします。こうした反応が生まれる事は読めたと思いますが、面白さが先だってしまったのでしょう。

これだけをもって、全ての記事が悪いとは言いません。さらに、知識ある人は「君の言っていることは何も新しくない。全てを頭から信じるな。全て疑ってかかれ」と言うでしょう。しかし僕には全てを1から疑ってかかるほど時間はありませんし、ラーメンから放射能まで全てを疑ってかかれるほどの知識もありません。だからこそ、ブランドが生きてくるのですが、今回の一連記事は完全に僕のNY Timesブランドを消し去りました。そして、こうやってジミーにブランドっていうものが傷ついて行くのだという事も痛感しました。


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