マーケティングで一番難しいのはプライシングであることを痛感

イオンレイクタウンに行きました。GWと言っても特段やることなく、「とりあえずイオン」という流行りに乗りました。結構、みなさんも同じのようで、かなりのにぎわいです。

人ごみに入り込むと、通常の重力世界の1.5倍の速度で疲れる僕ですが、お店をひやかすこと1時間でジェラート屋へ。

立ち寄ったのはアウトレットにあるGROM。イタリアの有名ジェラート店が2009年から日本に展開したチェーン店とのこと。

ヨーロッパでは1ユーロから3ユーロ(100円~300円)のジェラートが、ここでは490円~690円。
高い!スーパーエクスペンシブ!

なら食うな!と言われますが、並んでしまった以上食うしかありません。食べるしかないとなると、コストパフォーマンスが一番高いメニューを選ぶことに集中することが上策。
 
  • ピッコロ(S): 490円 (2つの味をチョイス可能)
  • メディオ(M):590円 (2つの味をチョイス可能、Sの1.2倍)
  • グランデ(L):690円 (3つの味をチョイス可能、Mの1.2倍)

ここで、1つのフレーバーの1ユニットあたり価格をA円とします。フレーバーは何でもいいです。バニラでも、チョコでも。この価格には原材料費から機械の減価償却費、土地代や人件費をカバーするために必要な利益も含まれています。
この条件でピッコロの価格は、
490円=A×2(2つの味なので)+カップ代+2回すくうための人件費
メディオは、
590円=A×2×1.2(約1.2倍なので)+カップ代+2回すくうための人件費※
※1.2倍であろうとジェラートをすくう時間は変わらないと想定しています
したがって、メディオ-ピッコロをすると、カップ代と人件費が消えて、
価格差(メディオ-ピッコロ)=0.4A

価格の差は100円であることから、Aは250円となります。しかし、ここには想定する利益も含まれています。純粋なジェラートのコストを導くため、粗利率を60%としてみますと原価は100円。(Aを1ユニット売ると250円の売り上げに対し100円の原価がかかり、粗利益が150円もうかるということです)

そこで、このAの原価をそれぞれに適用すると
原価(ピッコロ)=200円+カップ代+人件費
原価(メディオ)=240円+カップ代+人件費
原価(グランデ)=100円×3種×1.2倍×1.2倍+カップ代+人件費
それぞれの価格との差をとってみると、
ピッコロ(価格-原価)=290円-カップ代-人件費
メディオ(価格-原価)=350円-カップ代-人件費
グランデ(価格-原価)=258円-カップ代-人件費
ざっくり計算ですが、グランデが一番コストパフォーマンスが高く、メディオが最低。
ということでグランデを頼みました。
じゃぁ、おまえは満足か?というと、、、、不満足です。

結局、食べ物のコストパフォーマンスとは、価格と美味しさのバランスであって、価格とコストのバランスでは無いのです。無駄な知恵におぼれた瞬間でした。。。


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