バルサは本当に財政難?(3:追加資金調達について)

バルセロナが追加資金を確保したとの記事がちまたを騒がせていますが、この資金調達、吉とでるか凶とでるか。世の論調は「おぉ、なんだバルサ大丈夫じゃん」って感じですが、僕は逆の意見です。

バルサの08-09年次報告書には、
約4千万ユーロの新規調達枠を銀行と事前合意していること
追加資金調達用のシンジケートローンについて資金枠拡大の交渉をしていること
が記載されています。

09‐10年の間にどれだけ資金返済を行ったか不明ですが、バルサが発表した5千万ユーロの調達は契約上不可能なことでは無かったのでしょう。

しかし、銀行はお金を貸せば貸すほど貸し手に対して様々な条件を付けるのが通常です。 前回のブログ(バルサは本当に財政難?(2))で指摘したとおり、バルサの資金調達は極めて短期資金(1年以内の返済)に偏っています。もし、今回の資金が再び短期的な資金調達であれば、自転車操業と言われても良い調達かと思われます。短期資金で複数年契約の選手を買うというネジレは、あまり綺麗とは言えません。一方、長期的な資金であっても、現在の良好ではない財務状況を理由に、銀行は厳しめの利子率や条件を求めたと思います。

エジル獲得に向けてバルサが動いていますが、今バルサに必要なのは収益率の改善かと思います。そうでなければ、どんだけ選手が良くても、財務という最もツマンナイ点を他チーム(レアル、マンC、チェルシー等)に突かれてしまうからです。1月の移籍マーケットにて損出覚悟でイブラを放出する、役員報酬を削減する、ソシオ年会費やチケット代を上げる、不採算事業(バスケ、グランドホッケー、ハンドボール)から撤退する、などの抜本的解決に迫られる可能性も低くは無いんじゃないかと考えます。

頼む!何とかこの財政難を乗り切ってくれーって感じです。

でも、なんでレアルは大丈夫なんだろう???こちらの疑問も考えてみたいと思います。

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