発明家との対話

只今チュニジアの内陸部、トズールという土地を訪れています。学校の休みを使って、ちょっとバルセロナから足を延ばしてみました。チュニジアの内陸で安宿に泊まるとインターネットに接続するのは至難の技でして、ブログの更新がおろそかになってます。

今日はインターネットに接続出来ただけでなく、貴重な発明家の話を聞くことが出来ました。暖炉脇のイスに腰掛けてお茶を飲んでいると暖を求めてフランス人とカナダ人の老夫婦が横に。簡単な挨拶から話は盛り上がり、話題はソーラーパネルやリチウム電池からラテン語まで。あまりに旦那さんが博識なので、何をされているのか聴いてみると発明家との事。今やMP3となったアルゴリズムの原型、デジタルジュークボックスなどを発明し国際特許を40件近く保有しているようです。デジタルジュークボックスは全米各地のバーに置かれ、一日250万曲がダウンロードされているそうです。

博識と言うと浅く広くと聞こえますが、彼はかなり深いレベルで知識を有しており、その分野も最新の電池技術や無線技術、インターネットなどが含まれるから驚きです。それでいてナント67歳。

ただアンテナを高くしているだけではなく、商売のネタになりそうな分野については将来を予想しうるだけの大量かつ最新の知識を集めているようです。とはいっても情報を集めたから、高い分析力があるからと言って未来は見通せません。話をしていて、彼には自分だけのシンプルな理念があり、それを基に未来を予想している事に気づかされました。

「20年前、皆はビデオ・オン・デマンドの話をしていた。 しかし僕は、視覚よりも聴覚が先に来ると信じていた。というのも聴覚は視覚よりも数段敏感だからだ。だから、その時代に僕はオーディオ・オン・デマンドを思いつき、デジタルジュークボックスに至った」

視覚よりも聴覚。今なら「ほほ―さすが先見の明」と言えますが、当時ならば沢山の反論に出会ったこと間違いありません。パワーポイントの資料にして会社の中間管理職にでも説明しようものなら「視覚より聴覚が敏感だから音楽ビジネス?もうちょっとまともな説明できないの」って言われてしまう可能性は高いでしょう。でも、彼はそのシンプルな理念を信じて成功しました。

努力(情報収集や分析など)+ 行動力 + 自分なりの理念

こう書いてみると当たり前の様ですが、実際目の当たりにすると、それを実行している人がはるか先の頂きの様に見えました。そして実際かれは所謂ミリオネアの様です。。。

今日はサンタさんから本当にいいクリスマスプレゼントをもらいました。チュニジア旅行記は別途どっかのインターネットアクセスポイントから上げさせてもらいます。


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