MBAスクールのランキングについて

前の投稿でFinancial Timesの2011年版ランキングを紹介しましたが、ランキングの弊害について1つ考える事があります。

MBAランキングが応募学生数に影響を及ぼすようになってくると、学校側もランキングの順位を気にし始めます。 自ずとMBAランキングが評価する項目を強化しようと努めます。この努力が、学校を画一的な方向に収斂させ、結果的に学生の選択肢が狭まるという弊害です。

もちろん、卒業生間のネットワークやキャリア紹介サービスなど、強化することで学生のメリットが高まるサービスもあります。一方で、デメリットも生み出してしまうものもあります。

例えば、ランキング会社がソーシャル・アントレプレナーの潮流を重視し、その分野でのカリキュラムの有無や教授の質などを評価項目に加えたとします。すると、ランキングを維持したい学校は、ソーシャル・アントレの教授を引き抜き、授業を開設します。一方、ランキングの評価対象外となっている分野には目もくれません。短期的には大学間の差が生まれるでしょうが、長期的には皆が同じ色になっていきます。

あくまでも上の議論は極論ですが、論理的にはあり得る話しです。ラーメンランキングでは、醤油、味噌、とんこつ、醤油とんこつ、塩、など味によるランキングが重視されつつも、MBAの場合はどんな味でも「MBA」でくくられます。試し食いができるラーメンならまだしも、一生に一回のMBAの場合は、ランキングだけじゃない評価軸を持つことが重要かと思われます。かくいう僕も、昔は気にしていましたが。(受験時の話は前の投稿:「ビジネスウィークによるMBAレポート」をご覧ください)


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