ありがとう、ペップ!

今シーズン限りでFCバルセロナとの契約を満了することとなったジョセップ グアルディオラ。月並みな表現ですが、本当にありがとうございましたと言いたいです。

バルサファンを心から楽しませてくれた監督としてのグアルディオラへの「ありがとう」はもちろんですが、リーダーの理想像として多くを学ばせてくれたのグアルディオラへの「ありがとう」も多分に含まれています。
  1. 最後まで選手を信頼しきる
  2. 短期的に結果を残す
  3. 自分の定めたルールを守る
  4. 選手の信頼を得る
  5. 長期的な組織成長をはかる
  6. 常に謙虚さを忘れない
全て言葉で表すと簡単で、実用書にありふれた言葉ですが、それを衆目を浴びながら、現実世界で4年間実践し続けた人はそうそういません。さらに、監督は毎日何らかのインタビューに追われ、最低でも週1回はサポーターによる衆人環視におかれ、更には成績が週ごとに発表されます。会社の社長だって、毎日テレビのインタビューに答える訳じゃありませんし、株主総会は年1回程度ですし、成績発表は4半期に1度です。

選手に対しては厳しい要求をしながらも、外部からのプレッシャーや批判に対し、絶対的に選手を守ります。物事が好転しているときはまだしも、外部の言葉を信じず、選手の言葉のみを信じる態度を徹底することは極めて難しいことです。

そして、3つ目のルール順守。「スペイン国王杯のゴールキーパーはピントに任せている」と発言し、正ゴールキーパーがいるにも関わらず決勝でもピントを選択。また、「サッカーはエンターテイメントであり、観客が楽しめて初めて成り立つもの」 というルールを徹底し、3部リーグのチーム相手で3点差開いていてもメッシを出場させます。これも、目先の結果を求めて「今回はいいかな?」とルールを曲げてしまうのが人情です。

こうした行動を通じて、グアルディオラは選手の信頼を獲得していました。「汝、欲するものをまず与えよ」。信頼を得たければ、まず選手を信頼しろ。選手に規律を求めるならば、まずは自分が規律を守れ。

4年間で14冠(勝手に今年のスペイン国王杯も足しました)。最高のリーダーの1人だと思います。MBAのリーダーシップで基礎的な“知識”を学び、ペップでその“実践”を見ました。会社でチームを率いる際、どれだけペップに学ばせてもらったか分かりません。本当にありがとうございます。

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