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(書14−2)『百舌の叫ぶ夜』 逢坂剛

なんだか最近、通勤電車で難しい本を読むのがおっくうになってきました。昔は普通に大前研一やクリステンセンや孔子やプラトンなどを読んでいたのですが、最近「通勤くらい軽い読み物を」という声がどこからか聞こえてくるのです。 そんな気持ちから、ドラマ化された百舌シリーズをKindleで買ってみました。 結構グロいっすね。がんがん人が死にます。しかも、普通にプスって殺されます。小説がドラマ化されていますが、なんとなくドラマを小説化した感じの内容です。ちょっと登場人物にリアリティが無いというか、内面的な感情の揺れ動きに乏しいというか。 決してつまらないとは言いませんが、『ジェノサイド』などと比べると、ほどほどの娯楽本といったところかと。

(書13−42)『男の作法』 池波正太郎

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【送料無料】男の作法 [ 池波正太郎 ] 価格:1,365円(税込、送料込) 池波正太郎さんも冒頭で言ってますが、池波さんの生きた時代と現代では異なる部分も多く、すべてがすべて「なるほど」となるわけでもありません。ただ、生活するために生きるのではなく、生きたいと思う形で生活する姿には共感しました。 とくに男が自由に使えるお金の価値については、「その通り!」と言いたくなる内容。若手の頃は先輩におごってもらう日々を過ごしながら、自分に後輩ができても常に割り勘を貫き通す男をみると、だせぇなぁと思っちゃう僕にとっては、男のお金は本当に大事です。 無駄遣いしたい訳ではないのですが、無駄遣いできる余裕が欲しいのです。 最後に、仕事への姿勢について。 「楽しみとしてやるのでなかったら続かないよ。どんな仕事だって。努力だけじゃ駄目なんだということ。ガムシャラな努力だけでは、それが実らなかった場合、苦痛になる。ガックリしちゃう。これでは長くやっていけない。仕事というものはそれが何であれ、一種のスポーツのように楽しむ。そうすることによってきっと次の段階が見つかり、次に進むべき道が見えてくるものですよ。」

(書13−30)『十津川警部 十年目の真実』 西村京太郎

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【送料無料】十津川警部十年目の真実 [ 西村京太郎 ] 価格:660円(税込、送料込) 内容はいつも通りといえばいつも通りのものですが、それでも読んじゃうのが西村京太郎。マンガみたいなものですかね。結局、主人公が勝つのはわかってるんだけど、ドキドキしちゃう読み物です。 それにしても、西村京太郎の作品は、テレビドラマよりも本の方が圧倒的におもしろいと思うのは僕だけでしょうか。 終盤のスピード感は圧倒的に本に軍配があがりますし、テレビだと山村紅葉さんが残念でして。。。

(書13−27)『森林異変』 田中淳夫

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【送料無料】森林異変 [ 田中淳夫 ] 価格:798円(税込、送料込) この前紹介した『里山資本主義』はいまでも書店の目立つコーナーを占めていますが、実際の里山はこちらの本にあるような気がします。 森林あふれる里山ではなく、森林があふれすぎる里山や森林が禿げきった里山がこの本にはあります。 これまで日本の林業というと、価格の安い外材に圧倒され、あえぎ苦しむ弱者のイメージを持っていましたが、どうも現実は異なるようです。あえぎ苦しむ姿は、決して外材のせいではなく、林業界が自ら招いたものなのです。 戦後復興時の大型木材需要に応えるには国産木材では足りず、必然的に外国から木材を輸入する形となりました。伐れば売れる時代は、植林なき伐採を推し進め、山は一気に荒廃します。 同時に、柱が部屋の中で露出する和風の家は減り、柱が壁の裏に隠れる洋式の家が増えることで、柱の美しさよりも機能性が重要性を増します。そして、吉野杉のようなブランド木材以外は、安値で買いたたかれる状況が発生します。 一方、林業界は復興時の補助金依存の体質から脱却できず、小売価格の下落に対し技術革新や産業効率化で対抗することができません。自ずと、小売価格の下落はそのまま山林保有者へのしわ寄せを引き起こし、さらなる山林の荒廃を推し進めます。 こうした現実が、統計数値とともに描かれています。『里山資本主義』では里山の美しさに心打たれましたが、『森林異変』ではその裏面を教えてもらいました。

(書13−22)『ブラックペアン1988』 海堂尊

ちょっと最近疲れぎみだったので、海堂さんの本が続きました。気軽に読めて、スカッとする。まるで遠山の金さんのような本を書いてくれる海堂さん、ありがとうございます。気分転換に最高です。 この本は、ちょっと途中でネタバレ感はありますが、主人公がもつ個性的な性格が相変わらずたのしめます。「チームバチスタの栄光」の白鳥、「ブレイズメス1990」の天城と、空気を読まない(読めない?)キャラがこの本でも輝いています。 会社には絶対にいない、でもいたら面白い、そんなキャラが輝くからこそ、読んでいて現実を忘れさせるのかもしれません。江戸町奉行に、刺青を入れた遊び人が居なかったのと同じです。 ちなみに、本を読む順序としては、「ブラックペアン1988」→「ブレイズメス1990」の順が正解です。

(書13−18)『日本サッカースカウティング127選手』 ミケル・エチャリ

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【送料無料】日本サッカースカウティング127選手 [ ミケル・エチャリ ] 価格:1,500円(税込、送料込) レアル・マドリードのシャビ・アロンソを発掘したといわれるスカウト、ミケル・エチャリ氏による日本サッカー選手の成績表。 ザックジャパン全選手、J1とJ2の中の注目選手の計127選手がそれぞれ評価されています。まぁ良く見ています。 ターンのスピード、ヘディングの仕方やゴールへの入り方など、スカウトってこういう見方をするんだ、という細かい視点。同時に、ボスに報告する上で必要な「必要最低限の表現方法」も勉強になります。とにかく簡潔。 岡崎、遠藤の評価は抜群に高く、DF陣の評価は必要に低い。このブログをベラルーシ戦を見ながら書いているのですが、「まさにその通り」といったところでしょうか。

(書13−17)『ブレイズメス1990』 海道尊

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【送料無料】ブレイズメス1990 [ 海堂尊 ] 価格:680円(税込、送料込) これまでずっと、僕にとっての娯楽小説は西村京太郎さんのシリーズ。電車に乗る前に買って、マンガのように読みふけり、電車を降りる時に捨てる(スミマセン・・・)。下手なマンガよりも面白く、続々と新刊がでるためキオスクでのチョイスがかぶる事が無いのも西村さんの凄み。 この京太郎シリーズを最近追い越しているのが、海堂シリーズ。海堂ファンには、「おいおい、捨てるなよ!!こっちは文学作品だ」って言われるかも知れませんが、読みやすさと面白さは京太郎級。エンディングにかけての盛り上がりと、スッキリした読後感は素晴らしいものがあります。あまりのスッキリ感に、二度読みのモチベーションが無くなるのが玉に傷か? 東野圭吾さんとかも最初は結構かるく読めてたのですが、徐々に読みづらくなってきた今日この頃、海堂さんはイチオシ作家です。 電車内くらいは仕事を忘れたい。でもマンガは恥ずかしい。そんな病めるサラリーマンにぴったしの本だと思います。

(書13−16) 『稼ぐ力』 大前研一

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【送料無料】稼ぐ力 [ 大前研一 ] 価格:1,470円(税込、送料込) 前半はちきりんさんの『未来の働き方を考えよう』の内容を大前さん特有の鋭い舌鋒で記した感じとなっており、後半は稼ぐ力というよりも大前さんの日本再生論に近い感じです。 ちきりんさんの『未来の働き方を考えよう』の方が、より具体的な対策が書かれていてタメになるかなと思います。大前さんは凄すぎる人がために、少々他人では真似られないところがあります。真似られないというよりも、正確には真似られると信じられないのです。その点、ちきりんさんは読者のレベルに自分の目線を落としてくれているので、「これなら僕でもできる」と思えるのです。 両者を読んで、まず自分ができる一歩として、英語力の改善と思った次第です。当たり前の事なのですが、気づくと精進を怠っている自分がいて、ふと「あぁもっと勉強しておけば良かった」と思うのが英語なのです。

(書13−14)『運命を変えた33の言葉』 NHK「プロフェッショナル」制作班

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【送料無料】運命を変えた33の言葉 [ 日本放送協会 ] 価格:819円(税込、送料込) NHKドキュメンタリー「プロフェッショナル仕事の流儀」から、33人のプロフェッショナルがどのように仕事に向き合っているかが抜粋されています。 やはり映像と比べるとインパクトや言葉の説得力は落ちますが、それでも実績に裏打ちされたプロの言葉は重いものがあります。 この本を通じて、「成功者は自分の仕事に対し正面から覚悟を決めて向き合っている」ということを学びました。「本当にこの仕事でいいのか?」といった仕事選択への疑問や、「今日はここまで」といったワリキリを、登場人物からは感じません。 全員が全員、「この仕事をトコトンやり尽くす、死ぬ気でやり尽くす」という覚悟を持っています。 特にそれを強く感じたのが、日本料理人 山本征治さんの行動であり言葉です。 (前略)店が終わるのは午前1時頃。もう何時間も立ち仕事をしているため、撮影をしているスタッフも疲労感を隠せない。しかし、山本さんは意気揚々と言う。 『さあ、料理しよう!』 最初は耳を疑った。しかし、山本さんは新たな料理の試作を始める。その日の営業中にひらめいた料理を、次々と形にしていく。試作が成功すると子供のように喜ぶ。文字どおり飛び上がってガッツポーズをするときさえある。逆に失敗すると本気で悔しがる。結局、試作は朝日が差し込んでくるまで続く。それも毎日だ。 (中略)何が山本さんをそこまで駆り立てるのか。返ってきたのは、こんな言葉だった。 その道に、骨をうずめる覚悟 「 僕の料理に対する覚悟は、ただの覚悟じゃなくて骨をうずめる覚悟なんですよ。人生のすべてをかけると決めてるんです。そうしないと料理を進化させることはできないし、世界にも通用しない。僕は毎日、それくらいの気持ちで料理に向き合っているんです。 」  僕はこんな気持ちで仕事に取り組んでいません。もっと打算的ですし、もっと論理的で、もっと腰が引けてます。覚悟を決める。今の僕に絶対的に必要な要素だと確信しました。

(書13−3)『ファーガソンの薫陶』

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【送料無料】ファーガソンの薫陶 [ 田邊雅之 ] 価格:1,365円(税込、送料込) ペップ・グアルディオラ の次は、アレックス・ファーガソンの本です。 この本を読んで、僕はファーガソンのことがちょっと嫌いになりました。世界最高の監督であることは間違いない事実ですが、「勝利のためなら何でもやる」という姿が垣間見えて、なんかお金にギラギラしたカリスマ社長のような、そんな香りを感じてしまうのです。「勝利が重要なのは分かるよ。でも、でも」っていう気持ちです。 ただ、ファーガソンは自分の優秀さを示すためだけに勝利を求めているわけではなさそうです。組織の勝利を第一にするという姿勢の裏にはマンUへの愛を随所に感じます。 「アレックス・ファーガソンという人間の感情は、マンチェスター・ユナイテッドの前では二の次になるのだから」 という発言に、そうした気持ちは現れています。 ただ、ファーガソンのチームが強いことは間違いないのだけれども、そのサッカースタイルは印象に残るものではない気がするのです。 ドルトムントやバルサなどと比べると、「マンUと言えば、こんなプレースタイルだよね」といった印象が薄く感じます。僕はバルサファンなので、あまりマンUの試合を見ていないので強くは言えませんが。。。 この本を読むと、ファーガソンとモウリーニョの類似点を感じ、ペップとのギャップを感じます。この本に書かれたファーガソンの個性が真実か否かはわかりません。ただ、そのスタイルが好きか嫌いかは別として、学ぶべき発言は幾つかあります。それを最後に2つ紹介します。 「今日の試合を戦いながら明日のために考える。重要なのはものごとを大局的に見ることだ」 「一流の人間は、一流の人間を雇うのを恐れない」  特に2つ目は、 モウリーニョ的な香りを感じる素晴らしい言葉だと思います。

「オー!ファーザー」「バイバイ、ブラックバード」は伊坂ロックか。

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ちょっと仕事が忙しく、気軽に読める本が欲しくて、伊坂さんの本を2冊読みました。 【送料無料】オー!ファーザー [ 伊坂幸太郎 ] 価格:788円(税込、送料込) 【送料無料】バイバイ、ブラックバード [ 伊坂幸太郎 ] 価格:680円(税込、送料込) 両方とも現実からかけ離れているため、少々しらける所はあります。フツーだったらそこ激怒でしょ?っていうシーンでも、登場人物はなんともないようなセリフを吐きますし、登場人物がブルースウィルスでも無理でしょ、っていうような勇気とアクションを見せつけます。 一方、アニメや映画としてとらえれば、とてもワクワク心躍る小説です。伊坂さんは、リアリティなんかより、もっとロックであったり、そんな無形なものを表したくて書いているのかもしれません。 ちょっと僕にはついていけないところもありますが、それはロックバンドについていけないまじめ人間みたいなもので、ロック好きにはたまらない世界なのかもしれません。

「ツナグ」じっくりと計算された大衆小説

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【送料無料】ツナグ [ 辻村深月 ] 価格:662円(税込、送料込) 大衆小説って響き悪いですね。ほんとに悪い意味ではなく、気楽にさらっと読める小説っていう意味なんです。東野圭吾さんなども僕の中では大衆小説。その逆が、気合いを入れてググッって読む小説。平野啓一郎さんがその一例。 辻村深月さんの「ツナグ」は良くできた小説だと思います。マーケティングプランじゃないですが、緻密な執筆戦略がそこにあるように思います。 感動できる小説でありながら、作家の能力を感じられる小説でもあります。それにしても、どうして辻村さんは、ここまで多様な人物像をリアルに描けるのでしょうか。人の心模様をしっかりと観察して描いているんだと思います。

なんで男って宇宙が好きなんでしょう

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小学校だったか、中学校だったか忘れましたが、宇宙図鑑が欲しくて父親に買ってもらいました。なんか、宇宙に関心があるってだけでカッコいい気がして。 それから買ったのがホーキングの本。 【送料無料】ホーキング、未来を語る [ スティーヴン・ウィリアム・ホーキング ] 価格:788円(税込、送料込) でも、よく分からなくて。まずは相対性理論を学ぼうと。ブルーバックスの相対性理論入門にのめり込みます。この本は本当におもしろかった。 【送料無料】相対性理論の世界 [ ジェ-ムズ・アンドル・コ-ルマン ] 価格:861円(税込、送料込) 相対性理論をかじったら、今度は「時間」に関心をもち、四次元の世界へ。でも、これが難しい。「頭がこんがらがる」ってのを実感したのがこの本かもしれません。 【送料無料】四次元の世界新装版 [ 都筑卓司 ] 価格:987円(税込、送料込) それからは、数年おきにやってくる宇宙マイブームにあわせて、いろいろと読みました。そして、今回はサイモン・シンの「宇宙創成(上・下)」。「 フェルマーの最終定理 」「 暗号解読 」で、サイモン・シンに惚れ込んでの購入。 さすがサイモン・シン。これだけ難解な宇宙論議を簡単に、でもロマンチックに綴っています。30も半ばに、再び宇宙ブームを呼び寄せてくれました。ただ、ちょっと下巻の原子モデルからは、ちょっと難しかった。。。 【送料無料】宇宙創成(上巻) [ サイモン・シン ] 価格:704円(税込、送料込)

ほっこりするホラー小説

姑が、手鏡で嫁の頭をこれでもかと殴打して血まみれにして殺す。家族同然の使用人が、娘のフィアンセを鎌で切り刻む。事実だけを見れば、アメリカンホラー真っ青の凶器殺人小説なのですが、なぜか宮部みゆきの手にかかると、不思議なことに。猟奇的殺人といった四角四面の表現ではなく、殺人者固有の苦悩から生まれた致し方ない行動、その殺人者だからこそ行い得た行動と、殺人個性(そんな表現ありませんが)が生まれます。 ビジネスマンになると、なんか実用書や歴史書を読まないとなぁって思っちゃう僕なのですが、ストレスたまってる時に実用書はきついんです。沈みきってる時に、坂本龍馬とか引き合いに出されて「あなたの人生なんですか?そんなんでいいですか?」とか突きつけられちゃうと、ちょっと本が強すぎるんです。 そんな時に読ましてもらう本の中に、宮部みゆきさんはいます。 東野圭吾さん、重松清さん、伊坂幸太郎さんも良いんですが、宮部さんの凄いのは料理の表現が抜群に美味しそう。文字だけでにおいがモワモワーっと広がり、よだれが出てきます。帰りの電車に揺られながら読んでいると、あったかい晩ご飯が心に浮かび、それだけで何だか癒された気分になります。 実用書や歴史小説に偏った男性に、宮部さんはひとときの休息を与えてくれます。 あ、でも「おそろし」には料理表現はありませんので、あしからず。

蔵書の苦しみ、それは本オタクの歓び

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【送料無料】蔵書の苦しみ [ 岡崎武志 ] 価格:819円(税込、送料込) おおよそ1日1冊ほど本を読むのですが、悩むのが本の置き場。なんだか並べておきたいコレクターの気持ちや、二束三文で買われていく時のなんだか寂しい気持ちから、どうしても手元に置きたくなっちゃうんです。 僕は別に本オタクと呼べるほど本を読んでいる訳ではないのですが、この本に書かれている人たちのストーリーは、まさに本に魅せられた狂人達のストーリーとも言えます。ちょっと言い過ぎちゃいましたが、多分本にそれほど熱が無い人から見れば、狂人です。鉄道マニアが写真を撮りまくる姿、アニメオタクがDVDに撮りだめしまくる姿とかぶります。相手が本なので多少高尚に見えますが、やってることは同じ。 そんな、本好き達の蔵書にまつわる「ふふっ」と笑ってしまう小話が満載です。 「空いた本棚が、そのまま自分の心の空虚を表すようで、じわじわと哀しみが湧いてきた。これは前回の二千冊処分のときにはなかったことだ。売った量は、今回の方が少ない。ざっとだが、単行本六百冊、文庫六百冊のしめて千二百冊と踏んでいる。しかし、痛みが違う。平気のはずだった心が、想像以上にダメージを受けていることがわかった。“蔵書の苦しみ”は、処分した時にも感じるものらしい。」  と本を失う痛みをつづりながらも、何もない所に静かに置かれた一冊の本に惹かれる筆者。スゴクわかります。 「本を読むと蔵書はふえます。それでいながら、明窓浄机、何もないところに本が一冊あって、それを読むというのが本を読む人の理想である。読んでしまったらその本はなくてもいいはずなのに、そうではないというおもしろさ。蔵書と読書の関係は矛盾したものだと思います。」 「『本が増えすぎて困る』というぼやきは、しょせん色事における『のろけ』のようなもの。(中略)だから、『蔵書の苦しみ』については、他人に笑われるように話すのがコツだ。」とあとがきにあります。そんな筆者の思いから、この本には古書への深い知識の上に小さな笑いが必ずトッピングされています。 「【教訓 その七】蔵書はよく燃える。火災にはよくよく注意すべし。」 この本のおかげで、また新しい「読みたい本」に出会う事ができました。それも、なかなか他の人には勧めてもらえないレアな本。 最後に、僕が...

自分を見つめ、自分を受け入れることの大切さ

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今日はサッカー日本代表の長谷部さんの本「心を整える」。最近、ウッチーもヤットもズラタン(イブラの方です)も、多くのサッカー選手が本を書いてますが、この本は一般生活における普遍性を持ってます。むしろ、サッカー論的要素はほとんどありません。 【送料無料】心を整える。 [ 長谷部誠 ] 価格:1,365円(税込、送料込) 「あとがき」にこう書かれています。 「僕がなぜこのように「心を整える」ことを重視しているかというと、僕自身、自分が未熟で弱い人間だと認識しているからです。僕の周囲には、著間重視で心の整理整頓なんていらないよという人でも、素晴らしい結果を残してきた人、カッコ良く生きている人もたくさんいます。でも僕にはそれができないということが一番分かっているので、心の準備に神経を費やします。 時折、もっと豪放に生きてみたいと憧れることもありますが、自分自身の内なる弱さを認め、それと向き合って生きていくというのが自分に向いていると考えています。」 長谷部選手は自分を等身大に捉え、無理して大きく見せようともしませんし、決して小さく見せようともしていません。 僕がMBAの授業で学んだ大切な事があります。それはSelf Acceptance。自分を受け入れられて、初めて自分を変えられると教わりました。自分を受け入れること、本当に難しいです。 「俺はまだ本気を出していないだけ」という映画が最近ありましたが、僕はどっかで自分を美化しようとしてしまいます。僕はもう少し強いはず。僕はもう少しやれるはず。 向上心は必要ですが、一方で正直に今の自分を受け入れる力が必要です。そんな力の重要性をこの本で再確認しました。 また、同じMBAのクラスで心に残っている言葉が 「性格は変えられない。ただ、習慣は変えられる。人格は習慣に包まれた性格で、習慣を改善すれば、人格も改善する」 です。 そして、長谷部選手は、まさにその体現者でもあります。長谷部選手は自分と向き合う時間を習慣に組み込んでいます。 「一日の最後に必ず30分間、心を鎮める時間を作りたかったのだ」 「自分と向き合う方法は、主に2つある。ひとつは孤独な時間を作り、ひとりでじっくりと考えを深めていくこと。僕にとっては読書も、ひとり温泉も、ここに含まれる。そしてもうひとつは、尊敬でき...

アメリカがインターネットを検閲してることなど常識?

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スノーデン氏の告白で世界各国がばたついています。ドイツやフランスは早々と非難を表明、日本は相変わらず微妙な態度を示しています。 メディアも全般的にアメリカの「のぞき見」を、あたかも初めて知ったかのような騒ぎぶりです。 でも、「暗号解読(上・下)」を読んだあとでは、「そんなこと、みんな分かってたんじゃないの?」と思うのです。むしろ、「おたくの国もやってるでしょ?てか、必死に「のぞき」力を高めてるでしょ?」と。 第二次世界大戦で、おおいに影響力をふるったドイツの暗号作成装置エニグマ。連合国側は必死にエニグマの解読を進め、ドイツはエニグマの改善に努めました。血のにじむような努力の末、イギリスは解読に成功します。でも、イギリスは解読に成功したことがバレないように努めます。たとえ、エニグマ解読でドイツ軍の攻撃目標がわかったとしても、あからさまな防衛は行わず、「解読できてないフリ」を続けます。 そして、第二次世界大戦が終わったあとも「解読できていないフリ」を続け、エニグマに類似した暗号システムを他の国に輸出し、その暗号文書を「のぞき見」していたそうです。 暗号解読は国家防衛上の最大かつ最重要な戦略課題です。山本五十六が狙われたのも、ミッドウェー海戦で日本が敗戦したのも、事前に日本軍の暗号がアメリカに解読されていたからです。暗号解読力は戦争の勝敗を決するだけの力を持つのです。 第二次世界大戦後のイギリス同様、どの国も「私はあなたの暗号を解読してますよ」などとは絶対に言いません。言ったら最後、相手の国は暗号化方式を変えてしまい、解読不可能となるからです。 日本はアメリカと対決して約70年しかたっていません。同じく、フランスはドイツと対決してから約半世紀。どうして、相手の国に全幅の信頼を置くでしょうか? 相手の国の情報を盗み取る、それを盗まれない様に暗号化する。国家ならば、その防衛上必ず行っていることです。むしろ、行っていない国の方が怖いです。 だからこそ、そんな「当たり前」の事を知っていながら、「絶対に受け入れられない」と言い切るフランスの政治的才能を評価したいと思います。 【送料無料】暗号解読(上巻) [ サイモン・シン ] 価格:662円(税込、送料込)